きりすさい ta mani nee日記

日々のことや乳がん治療のことなど

いろいろと治療が終わったので。

f:id:kiris_sai:20211231125712j:plain2020年10月に乳がんの手術をしたあと、抗がん剤治療がはじまって、パクリタキセルを週に1度×12回、エピルビシンを3週に1度×4回の点滴を行った。


パクリのときは、手をアイスグローブに入れて冷やしながらの点滴だった。冷やすことで手足のしびれなどの副作用を抑える効果があるらしい。薄い綿の手袋を先につけてから、顔よりもでっかい青色の冷凍手袋をはめる。両足も、保冷剤を7個ずつ入れたお弁当用袋で冷やしてたな。なので、手が自由に使えなくて、スマホも本も手に取れない状態になり、ただじっと空を見つめる時間が過ぎる。商店街にある病院の4階の窓から見える、青空と雲の流れ。テレビ、スマホ諸々から強制的に離される、ある意味快適な空間ともいえる。歯医者みたいなユルいBGMもないし。こんなとき、短歌でも浮かぶ脳なら良いのにな…、と思いながら、なに考えておったのかな、私。推しへの妄想か。まあ、ライブ系の妄想やな。コロナ禍やったし。2時間も身動きせずにお空を見るなんて、旅先でもしないんじゃなかろうか。

 

乳がん友だちがいないし、ネットでの情報収集もあまりしないので、他の人のことはわからないが、思い返すとパクリタキセルって、ハイになったよな。衝動的に歩きたくなって、治療後は3〜4時間位、ほぼ毎週散策してた。それも、どこ歩いてるかもわからずにあてもなく…、たどり着いた淀川の橋を渡ったりしてたな。。エピルビシンのときは、副作用により、ほっつき歩くほどの元気はなかったけど、それでも、少々味覚異常でも、なんとか自分が食べられるものを…、という欲求に導かれて、甘酒やカスクートを買いに寄り道はしてた。

 

当時、仕事は継続してたから、常に頭の中では「しれてる」という言葉で、副作用の症状を片付けてた。「こんなくらいか、しれてるわ」という感じ。多少気持ち悪いが、薬で吐き気が抑えられるし、電車にものれる。歩ける。どこかが極端に痛いわけでもない。「しれてるやん」、、ダメージがなかったわけではもちろんなかったけど。特にEC療法になってからは、思考能力が極端に下がったように感じた。身体も重かった。あと、顔のシミや吹き出物とかは、嬉しくなかったなあ、全く。そう、ECの途中から、リンパ浮腫が発症したし…。(現在もリハビリ中)

 

まあ、その後の放射線治療も特に問題なく終わり、いまは、頭髪がプロゴルファー猿ほどに生えてきて、放射線による胸の日焼け的なところも、だいぶ落ち着いてきた、夏の終わり頃なんであります。